【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦

「…だから…ね、彩音。私が言うのもなんだけど、あんまり関わらない方がいいのかも…よ?」


少し遠慮がちな、困ったような表情を浮かべる美菜の声はあまりにも小さく


「えっ…?」


室内がガヤガヤしているせいもあって聞き返す。



「…彩音の同級生がどうかは知らないけど、その神崎藍って人…危なくない?」


美菜は真面目な顔をして私に問いただす。


「……藍君がどうかは私もわからないけど、陸君はそんな人じゃないよ」


美菜の言いたいことはわかるけど、陸君は大丈夫だよ。


「でも…」


「ありがとう。でも大丈夫だよ〜」


そう言ってにこり、笑って美菜を見た。


友達を信じれないなんて悲しいから。


< 210 / 370 >

この作品をシェア

pagetop