【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「そんな事言わないでさぁ~
ちょっとでいいから、お話ししようよ~」
男の人は歩く私についてきて、隣で顔を覗くような角度で話し掛けてくる。
ちょっとウザイ。
「………」
聞こえないフリをして、早く陸君から連絡ないかな、と思いながらも目的の居酒屋が周りにないか探す。
「ちょっと~シカト?」
私に付いて来ていた男の人は、いきなり手をガシッと掴んで立ち止まった。
「…ちょ…」
「ほら、あっちでご飯でも食べよ~」
男の人は手を掴んだかと思ったら、強引に肩に腕を回してきて無理矢理私をどこかに連れて行こうとする。
「離して…」
「手、どけろよ」
後ろから陸君の声が聞こえたと思ったら、私の肩に腕を回していた男の人は
「イデデデ…」
と言って陸君から腕を捻り上げられていた。