【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
だって陸君はこんなにも優しいから…
見た目が変わっても陸君は陸君だよね…?
「…ねぇ、陸君」
「んぁ?」
「………西高の友達って、ヤバい人達なの…?」
私より少し前を歩いている陸君が立ち止まる。
背中しか見えない陸君が、今どんな表情をしているかはわからない。
「……。」
「…………。」
すっかり暗くなった駅前はネオンや街灯で明るくなり、忙しなくなる車の音や、歩く人たちの話し声は私の耳には入らない。
ただこの無言の時間が、陸君を怒らせてしまったという答えにも感じたんだ。