【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦


駅から10分くらい歩いた商店街の中に、大チャンはあった。



地下にあるその居酒屋は超満員で、カウンター席ですらあまり空いていなかった。


陸君は店員さんに先に来てる人の連れですと告げて、予約者の名前を言っていた。



出迎えてくれた店員さんは大学生くらいの男の人で、黒い半被を着て袖を肩まで捲り上げている。


よく見れば店員はみんな男の人で全員袖を捲り上げていて、それがこのお店のスタイルなのだと思われる。



「こちらになりまーす!」


そう言って案内されたのは座敷の席で、引き戸の向こうからは賑やかな声が聞こえてくる。


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