【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
忘れ物
柾樹side
時は少し遡り、彩音が後にした柾樹の部屋
「ったくアイツどんだけ無計画なんだ」
彩音の閉めたドアを見つめてそう呟く。
ま、昨日あんま寝かせなかった俺が悪いんだけど…なんて少し反省をした。
リビングに戻ると、ソファーの横に巨大な荷物があるのに気付く。
…それは彩音が実家におみやげにと買った数箱のお菓子と、両親の結婚記念日にと買ったお酒とペアグラス。
どうやったらこんなでっかい荷物忘れて行くんだ?と思ったが、やっぱり睡眠不足にさせた俺のせいだと思う…
はぁ、と溜め息を吐いて彩音の携帯に電話する。
プルルル…
“ただいま電話に出ることが出来ません…”
―留守電に繋がった。