【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
彩音は真っ赤な顔をして、俺の問いにもまったく反応をみせずに、すやすやと寝ていた。
…ダメだ…完全に酔いつぶれてやがる…
ったく弱いくせにガバガハ飲むからこーなんだよ。
「…おい、彩音起き上がれるか?」
…すー
返ってきた返事は寝息。
「おい、悠士ー…って悠士は?」
さっきいた席を見るけど、美菜しか座ってなかった。
「あー…なんか暑いっつって夜風にあたりに行った…?」
美菜は居酒屋の入り口を指して少し頭を傾げていた。
…使えねー…
心の中で軽く悠士を罵倒した。
「…ちょい…り、く…?彩音おぶって帰るから手伝ってくんねー…?」
「ま、俺でよければ」
笑顔で答えた陸は横にいた奴と彩音を起こして俺の背中に乗せた。
ずっと視線だけをこちらに向けてた美菜に、帰るぞの意味で入り口を顎でさした。
「…あーじゃぁ」
「じゃぁ、続きは皆さんで。彩音にはちゃんと言っておきますから。では失礼しますね」
注目浴びておいて今更だけど何て言っていいのか…と思っていると、俺の言葉を遮り美菜が彩音のクラスメイト達に代わりに言ってくれた。