【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦


「ごめんなさいぃぃっ!!」


降ろす間もなく吐かれてしまい、彩音はすごく謝っていた。


…美菜に。


近くで彩音を揺さぶっていたため、美菜の方にリバース。


…彩音め、俺にも謝れ。
美菜に吐いたとはいえ、おぶっていたのは俺なんだから被害がないわけではない。



「本当に…!」


「ん~まぁ大丈夫だけど、これで帰るのはちょっとねぇ…」


確かにゲロまみれの服では電車にも乗れないだろう…


「大丈夫!私のせいだし、家に来て!!泊まっていって!」


そういうやいなや携帯を手に取り、どこかに電話をする彩音。


「あっ!もしもし、お母さん?今日友達泊めてもいい?え、うん。3人だけど。あー…じゃぁ、お願い」


「あ、彩音ちゃん…?」


彩音の発言に流石の悠士も口を挟んだ。


というか俺も?だ。
付き合ってる女の実家に泊まりに行くなんて…


親御さんも男だって知ってたら泊めないんじゃないのか…?


「もう言っちゃったよ。あと30分くらいで迎えに来るって。あ、歯ブラシとかないと思うからコンビニ行こ?」


「まぁ、私はいいけど…さ」


美菜はそう言って俺と悠士を見て少し哀れそうな顔をした。


< 248 / 370 >

この作品をシェア

pagetop