【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「ごめんなさいぃぃっ!!」
降ろす間もなく吐かれてしまい、彩音はすごく謝っていた。
…美菜に。
近くで彩音を揺さぶっていたため、美菜の方にリバース。
…彩音め、俺にも謝れ。
美菜に吐いたとはいえ、おぶっていたのは俺なんだから被害がないわけではない。
「本当に…!」
「ん~まぁ大丈夫だけど、これで帰るのはちょっとねぇ…」
確かにゲロまみれの服では電車にも乗れないだろう…
「大丈夫!私のせいだし、家に来て!!泊まっていって!」
そういうやいなや携帯を手に取り、どこかに電話をする彩音。
「あっ!もしもし、お母さん?今日友達泊めてもいい?え、うん。3人だけど。あー…じゃぁ、お願い」
「あ、彩音ちゃん…?」
彩音の発言に流石の悠士も口を挟んだ。
というか俺も?だ。
付き合ってる女の実家に泊まりに行くなんて…
親御さんも男だって知ってたら泊めないんじゃないのか…?
「もう言っちゃったよ。あと30分くらいで迎えに来るって。あ、歯ブラシとかないと思うからコンビニ行こ?」
「まぁ、私はいいけど…さ」
美菜はそう言って俺と悠士を見て少し哀れそうな顔をした。