【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「しっかし彩音ちゃんお嬢だったんだな〜家でっけ〜」
ぐるりと部屋を見渡す悠士。
…確かに。彩音がお嬢かどうかはさて置き、マジ家でけぇ。
この客間だってざっと20畳はあるだろう…
やたらだだっ広い客間に、俺と悠士しかいないもんだから余計に広く見える。
客間だけど純和風って感じの和室じゃなくて、モダンな感じのアジアリゾートみたいな和室。
置かれてあるインテリアが何とも洒落てる。
「おい、柾樹聞いてんのか?」
「あ?…あぁ」
「なぁ、柾樹はどう思う?」
「何が?」
悠士ははぁと深くため息を吐いて俺を見据えた。
ごくまれに見る悠士の真面目顔。普段チャラけてる奴程真剣な顔が怖ぇ。
「いや、だからさ、陸って奴どうよ?美菜は危険人物じゃなくて良かった〜なんて言ってたけど違う意味で危険人物じゃね?」