【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦

「しっかし彩音ちゃんお嬢だったんだな〜家でっけ〜」


ぐるりと部屋を見渡す悠士。


…確かに。彩音がお嬢かどうかはさて置き、マジ家でけぇ。


この客間だってざっと20畳はあるだろう…
やたらだだっ広い客間に、俺と悠士しかいないもんだから余計に広く見える。



客間だけど純和風って感じの和室じゃなくて、モダンな感じのアジアリゾートみたいな和室。

置かれてあるインテリアが何とも洒落てる。


「おい、柾樹聞いてんのか?」

「あ?…あぁ」


「なぁ、柾樹はどう思う?」


「何が?」


悠士ははぁと深くため息を吐いて俺を見据えた。

ごくまれに見る悠士の真面目顔。普段チャラけてる奴程真剣な顔が怖ぇ。


「いや、だからさ、陸って奴どうよ?美菜は危険人物じゃなくて良かった〜なんて言ってたけど違う意味で危険人物じゃね?」


< 264 / 370 >

この作品をシェア

pagetop