【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦

「…最近平山ちゃんバイトすっごい入ってるけど大丈夫?」


「…あ、ハイ大丈夫です」


「顔色悪くない?」


うわぁ!近いっ!!!


私の顔にずいっと朝井さんは近づいて顔を覗き込む。


「……だっ、大丈夫ですよ!ほ…ほらっ!妃芽ちゃんが見たら誤解しますって!!」


顔の前に手を差し出して朝井さんから遠ざかる。


マジで誤解されるから!!
妃芽ちゃんが見たら絶対誤解するから止めて!!

ヒヤヒヤしながら辺りを確認。


……良かった。妃芽ちゃん今日はいないや。


せっかく再会できた2人に余計な波風立てたくない。


よく朝井さんのバイトが終わるのを待ってた妃芽ちゃんは、最近いない日がある。


「妃芽なら最近バイト始めたらしい〜」


「あ、そうなんですか?」


だから見かけないのか。


一人納得する私に朝井さんは“平山ちゃんも妃芽も似てるから頑張りすぎんなよ〜”言って私に栄養ドリンクを手渡した。



……朝井さんにはバレてたらしい。


苦笑いしながら朝井さんを見つめる事しか出来なかった。


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