【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
サプリメントと、藍君に入れられたスキンケア一式を買ったら結構な金額だった。
高っ!!!
白い入れ物が可愛いスキンケア用品は私には高すぎたけど、レジまで来て“やっぱりいいです”なんて言えない私は泣く泣くお金を払った。
あぁ…ここで藍君に会った事を恨みたい…
…なんて、よく見もせずに購入しようとした私がいけないんだけど。
「またお越しくださいませ」
手渡された商品を持ってドラッグストアを後にする。
……カップル多いな。
放課後の街は学生カップルで溢れ返ってる。
もちろんカップルだけじゃなくて、普通の友達もいるんだろうけど。
腕を絡み合わせた学生達を見て、さっきの藍君と藍君と一緒にいた女の子を思い出した。
…そういえば藍君何であんな所にいたんだろう…?
……失礼かもしれないけど藍君ってこう…ドラッグストアとか来なさそう。
言ってた事も気になるし…
「彩?」
黙々と考えながら歩いてたら、本日2度目、肩をツンツンされた。
「陸君!!」
振り返らなくても声でわかった。
ほら、やっぱり。
陸君は今日もオレンジ頭が目立ってる。ピアスもいっぱいつけてて昔とは違う、陸君。
「何その荷物!」
私の荷物を指して大袈裟に笑う陸君はやっぱり、昔と変わらない。