【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「昨日藍君と陸君に会ったよ?」
次の日の朝いつもの様にご飯を食べてた柾樹に、昨日の出来事を告げる。
藍君オススメのスキンケアを使っていつもより早めに寝たら、なんとなく肌がツヤツヤになった気がした。
…なんとなくだけど。
「…は?」
私の発言に目を見開いて箸を持った手が止まる柾樹。
あ、ヤバい。言い方悪かった。
「…偶然会ったの」
「……へぇ」
カタンとテーブルにお箸を置く柾樹。ニヤリと口端を上げて笑う柾樹にドキリとした。
「ひゃぁっ!」
「…どした?」
“どした”じゃないよ!!
何事もなかった様な顔した柾樹だけど、今耳舐めたよね!?
舐められたら耳からジンジンと熱くなっていくのがわかる。
赤くなった顔でじっと見つめれば“…もっとして欲しいの?”って……
違うよっ!!
「……怒ったの…?」
「別に」
…その割に意地悪い。
まだ耳元にいる柾樹は囁いて首筋を指でなぞった。
「っ…」
「……何感じてんの?」
「ちっ…違…」
あぁ…もうダメ…
頭くらくらする……
こんな近くで柾樹に触れられたら何も考えられなくなる…