【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦

「しかし、アンタよくそれ買ったわね」


美菜の視線の先には小さなショップ袋。


黒地にシルバーのロゴのその紙袋は手触りがかなりいい。


「……だって誕生日だし」


「アンタバイトしまくってたしね。死んだ顔して」


………ハイすみません。
何も言い返せません。


「ま、別にいーけど。肌荒れも大分良くなったし」


藍君オススメスキンケアは凄い威力を発揮した。
日に日に瑞々しさが戻った肌。流石高いだけはあった。


「柾樹君も喜ぶんじゃない?」

「…だと、いいな」


キャラメルマキアートを飲めば甘い味が口に広がる。


やっぱり美味しい。


店内はコーヒーの香りが充満していて、常に行列が出来ているレジに視線を向けた。


……店員さん忙しそー


働いてお金貰うってやっぱり大変だよね。


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