【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
その日から早速私の家で、美菜の料理特訓が始まった。
特訓と言っても、そもそも私は人に教えるようなものは何も持っていない。
…しかも美菜は包丁使いから教えないと危険だった。
まず使い方や、切り方の種類を教えて一番簡単と思われる肉じゃがを作った。
…カレーでもいいけど、カレーだと味付けはルーになっちゃうから…
「…指が痛い」
「………」
それには苦笑いする事しかできなくて、美菜の悲惨な指を見てこっちまで痛くなる。
「…悠士君は別にバカにしたわけじゃないと思うよ?」
「…そうかもね」
「なら…」
「もう、そんな事はどうでもいいのよ!」
美菜は何でこんなに、焦っているのだろう…?