【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「…なんだこの量」
バイトから帰ってきた柾樹は、テーブルに置かれた大量の肉じゃがを見て言う。
「あ、それ私が作ったの」
ふふん、と笑う美菜は柾樹に“全部食べなさいよ”と無理難題を言っていた。
それには柾樹も“お前が食え”と美菜の頭を小突いていたけれど。
美菜の剥いたじゃがいもは歪な形だけれど、多分あの合宿の時よりはだいぶマシだと思う。
だってちゃんと食べれる所があるから。
「てか、あんた達相変わらず一緒に食べてたのね?」
「あ?あぁ。悪いかよ」
「別に〜」
ニヤリと笑う美菜は、さっきまでの落ち込みが嘘の様だった。
…少しは元気になれたのかな?
そうだといい。