【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
先生はありえない事に手に持っていたプリントと、机の上に山積みになったプリントのホッチキス止めを命令して、職員室に消えていった。
「何?平山ちゃんも居眠りしたの〜?」
「…まぁ、はい」
「あの先生、いちいちうるさいよな〜?」
朝井さんはプリントを1枚つまみ上げて“何に使うんだよコレ”呟いていた。
「しかも俺、バイトなのにさ〜」
面倒だとその顔が、その態度が示していてなんだか笑えた。
「朝井さんもうすぐ3年ですね?」
「ん?…あぁ、そろそろ遊んでられなくなるよなぁ〜?」
朝井さんはプリントから視線を私に移す。
その顔は口調とは違って真剣で
将来の事を考えているんだと窺えた。
「…朝井さんは大学行くんですか?」
「ん〜?行くよー推薦狙い」
再びホッチキス止めをしながら言った。