君想 ~友達から始まった恋~
同じクラス
----新学期。
高2になり、校舎も一階上に上がった。
さっき下駄箱に貼られてあった、クラス分けの紙。それを見た瞬間、テンションがいっきにあがった。
そりゃあ、あがるだろ。好きな奴と同じクラスになったら。
高1の時も一緒だったけど、二年連続だとまた嬉しい。
階段を上り教室に向かうと、ドアの前で不安そうな顔をして立っている奴が居た。いつもの俺だったら素通りしてたんだろうけど、今日は違う。
俺は愛菜の頭に手を置き、笑い掛けた。
「莉緒と一緒のクラス?」
そんな俺を見て、やっと笑顔を見せる愛菜。
「何やってんのこんなところで?」
「椎奈とクラス離れちゃって。知ってる子居ないし…入りずらいっていうか…」
ああ、そういうことか。
活発でいろんな奴た仲がいいけど、実はかなりの人見知り。
親友の川内が居ないから、こんな顔してたのか。