お隣さんは同級生【番外編】


目の前の2人を見て俺ははぁっと息を吐く。


もう俺の出番は終わり。


完璧にフられた。


なんだこれ…


あの子の影を彼女に重ねた俺に、罰でも下ったか?


ハッと乾いた笑みを漏らして俺は気付く。



目の前の女の子に。


「俺ら邪魔者同士、仲良く帰ろうか〜?」


フッと笑って、手を差し出す。

「でも…」


「あいつらは、上手くいくよ。俺らなんかじゃ適わないって」


女の子は視線を下にして、おどおどとしている。


無駄だって言っただろ?
目の前の2人見てもわかんないのか…?


俺はその子に妙に腹が立って、手を無理矢理引いてその場を後にした。


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