お隣さんは同級生【番外編】

「彩音ちゃんコイツ失恋したみたいだからさ~」


いきなり彩音の後ろから現れた悠士は私を覗き込みながら言う。


…その顔ムカつく。
ニヤリと口の片端を上げて笑う悠士はどこか勝ち誇ったような顔してる。



「えっ?そうだったの!?」


信じられないって表情の彩音は驚きでいっぱい。
…アンタ、目玉飛び出るわよ?


まぁ、その表情なのも仕方ないんだけど。
私は彼と別れた事を悠士にしか言っていなかったから。



彩音にも相談したかったけど、最近の彩音は柾樹君とあんまりうまくいってないみたいだったから、余計な心配はかけたくないと思って言わなかった。





「ちょ…悠士!!」


何勝手に言ってくれちゃってんのよ!!


私は悠士をキッっと睨んだ。



「お~怖っ」


悠士はそう言って彩音の後ろに隠れた。


…絶対怖いとか思っていない。
その証拠にほら。
彩音の後ろにいる悠士は笑ってる。
…殴りたい。


「彩音!行くよ!!」


私は彩音の後ろに隠れた悠士を見て無性にイラついた。


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