お隣さんは同級生【番外編】
「うわぁっ」
葵の間と表示された部屋の鍵を開けて中に入れば、結構広くて思わずハシャいでしまう。
部屋の真ん中にはテーブルがあって、窓際には椅子が設置されている和室。
窓からは温泉街とは反対側に位置する川が流れていて、窓を開けたらやっぱり寒かった。
「…ハシャぎすぎ」
後ろから窓を柾樹に閉められて、振り向けばやっぱり呆れ顔。
むぅ。
いいじゃん別に。
ハシャいだって。
旅行なんだからっ!
少し頬を膨らませて見上げれば
唐突に塞がれた唇。
「…ん」
「…エロい顔」
いきなりキスされた上にシュルッとシャツのリボンを解かれた。
……。
ヤバい。
「…っ、ほらっ!お土産見に行こう!!」
柾樹から身体を離して、急いで部屋を後にした。
後ろから柾樹が舌打ちしたのが聞こえたけれど。
そこは聞こえないフリ。
…旅行だし、昼間からなんてねぇ?