お隣さんは同級生【番外編】
「美菜!何か悩み事があったらちゃんと相談してね!!いつも私ばっかりお世話になってるから…たまには私も美菜の役に立ちたいの」
ご飯を食べながら彩音が言う。
「うん…ありがとね。てか彩音こそ大丈夫なの?」
「え…?」
私は自分の事より彩音の事が心配だ。
「…あれから何にもされてない?」
「…………」
さっきまでの勢いはどこえやら、彩音は黙りこくった。
スプーンを持つ手がどことなく震えている……気がする。
「……まぁ話したくないならいいけど、辛くなったら言いなさいよ?」
無理に聞いても仕方ないと思って、でそれだけ言って私はレモンティーを一口飲む。
あ、美味しい。
ふわりと広がるレモンティーの味。
甘酸っぱいこの飲み物はさしずめ初恋の味。
「ゴメンね…」
彩音は泣きそうな顔になっていた。
…あ、ヤバい。
そんな顔、させるつもりなかったのに…
「いいって!私こそ悪かったわ。ご飯食べよっか。ほら、スプーン止まってる!!」
慌てて私は会話を変えた。