お隣さんは同級生【番外編】
「んっ…」
部屋に戻るなり入り口で唇を塞がれた。
「ちょっ…待っ…」
「彩音…」
髪乾かさないと…!
風邪引いちゃうっ!!
それにっ!
もうご飯の時間になっちゃうっ!!!
頭ではわかってるのに壁に押し付けられて、かき乱されたら頭が回らなくなっちゃうっ!
「ふっ…柾っ…」
コンコン
不意に響くドアをノックする音。
それは明らかに仲居さんが料理を運んで来たわけで…
「………」
じっと柾樹を見つめれば私からのいてドアを開けた。
私は慌てて部屋の中に引っ込んで席に着く。
…危ないっ!
あんな所で何やっちゃってんの!?
ドキドキの心臓と真っ赤な顔。
「大変お待たせ致しました」
次々と並べられていく料理に目を奪われながら、心臓をどうにか落ち着ける。
柾樹もいつの間にか向かい側に、素知らぬ顔で腰を降ろしていた。