お隣さんは同級生【番外編】
「ん…」
肌寒くなって意識がだんだん覚醒していく。
あのまま寝てしまったらしい私の目は、辺りが真っ暗になっていて慣れない。
身体を起こそうとしたけれど、自分の身体に違和感を覚える。
柾樹が私を真後ろからがっしりと抱き締めていて、スースーと寝息を立てていた。
「…柾樹?」
「……」
声を掛けても反応は、ない。
…まぁ昨日あんまり寝てないから無理もないけれど。
…どうしよう。動けない。
抱き締められてても浴衣がはだけてて寒い。
腕を伸ばして私達が寝ていない方の掛け布団を取ろうと試みるけれど
…届かない。
「ねぇっ柾樹っ…」
手で柾樹の腕を叩いたり揺すってみたりする。
だけれど反応はない。
「柾…んぁ…っ」
もう一回名前を呼ぼうとした私の口を塞いだ柾樹。