お隣さんは同級生【番外編】
「悪ぃ寝てた」
解放されたと同時に、掛け布団をパサリと掛けられる。
だけど柾樹は私を組み敷いていて絶対に寝かせてはくれないみたい。
明日早く起きて温泉行きたいのにぃっ!!
プクリと頬を膨らませても柾樹に通用しない。
口で、指で翻弄されていく。
何も考えられなくなっていく。
好きが溢れてどうしようもなくなっていく。
そんな私と1つになる寸前、手首にシャラリと違和感を感じた。
「…柾樹?」
「……lovey-dovey」
呟いた言葉は聞き覚えのあるもので、私と柾樹の手首には今までにはなかった数珠。
―…それは、あの女の子達の言っていたlovey-doveyという数珠。
「これ―…」
「メリークリスマス」
そのまま私は柾樹と1つになった。
どこで柾樹が数珠の事を知ったのかはわからないけれど、それはすごく嬉しいプレゼントだった。