ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
どこか重苦しさを感じる沈黙に、息苦しくなる。


昼間もずっと泣いていたせいで目が腫れぼったい事もあって、あたし達を包む雰囲気が余計に暗く感じた。


「渚……」


しばらく黙っていたお兄ちゃんが、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめた。


大きな決意をしたような、真剣過ぎる瞳。


その双眸に見据えるような視線を向けられて、あたしの心の中に言いようの無い緊張感が走った。


すごくすごく、嫌な予感がする。


次にお兄ちゃんの口から出るのが良くない話なんだって事が、何故かわかってしまったんだ。


< 118 / 500 >

この作品をシェア

pagetop