ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「……どういう……事……?」


説明を求める声も震えていたけど、誰も答えようとしない事に逆に少しずつ冷静さが戻って来る。


「ちゃんと……ちゃんと説明してよ……っ!」


まだ真実がわかった訳じゃないのに、涙が込み上げる。


「……雪ちゃんが……どうっ、したのよぉっ……!?」


堪え切れなかった涙がポロポロと零れて、嗚咽混じりの声を振り絞った。


眉を寄せながら息を大きく吐き出したお兄ちゃんが、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめて来る。


あまりにも真剣過ぎるその瞳が、全てを語っている気がした。


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