ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「雪ちゃっ……死んじゃっ……の……?」


嗚咽が邪魔をしてまともに話せなかったけど、おばさんには伝わったんだと思う。


雪ちゃんとよく似たおばさんの瞳が、苦しげに歪んだ。


「……っ!」


声が詰まって、言葉が出て来ない。


お兄ちゃんの話を聞いても、信じていなかった。


絶対に信じたくなかったから、信じていなかったのに……。


おばさんの悲痛な表情を前にした今は、さっき聞いた話が現実なんだって事を理解するには充分だった。


「お願い、おばさん!雪ちゃんに会わせてっ!!」


< 140 / 500 >

この作品をシェア

pagetop