ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「待って……」
咄嗟に口にした言葉はまるで届いていないみたいに、雪ちゃんはクルリと背中を向けてドアに手を掛けた。
「雪ちゃっ……!あ……たしっ、ちゃんと話しっ、たい……」
嗚咽混じりの言葉が落ちて、夜の闇に溶けていく。
一瞬だけ手を止めた雪ちゃんが、迷いを見せたようにも思えたけど……。
彼はそれを隠すように乱暴にドアを開け、最後まで振り返らずに家の中に入った。
「俺は……雪と同じように消えてしまうから……」
ドアが閉まる直前、背中を向けたままの雪ちゃんが苦しげにそう言った気がした──。
咄嗟に口にした言葉はまるで届いていないみたいに、雪ちゃんはクルリと背中を向けてドアに手を掛けた。
「雪ちゃっ……!あ……たしっ、ちゃんと話しっ、たい……」
嗚咽混じりの言葉が落ちて、夜の闇に溶けていく。
一瞬だけ手を止めた雪ちゃんが、迷いを見せたようにも思えたけど……。
彼はそれを隠すように乱暴にドアを開け、最後まで振り返らずに家の中に入った。
「俺は……雪と同じように消えてしまうから……」
ドアが閉まる直前、背中を向けたままの雪ちゃんが苦しげにそう言った気がした──。