ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「……ちゃんと知ってるわよ」


今度はしっかりとした声で言った真保が、あたしを睨むように鋭い眼差しを見せながら眉をしかめた。


「甘ったれ!」


「なっ……!」


「甘ったれ!甘ったれ!甘ったれ!」


突然の事に驚いているあたしに、真保は同じ言葉を繰り返す。


いつも冷静な彼女にしては、珍しく興奮した態度。


だけど、あたしは頭に血が上っていて、その違和感に気付く事が出来なかった。


「何なのよ!?」


せめてもの抵抗でそう訊くと、真保が何かを堪えるように唇を噛み締めた。


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