ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「え……?」


雪ちゃんの名前が出た事に驚いて、無意識のうちに目を見開ていた。


こんな時だからなのかもしれないけど、真保から彼の名前を聞いた事に胸の奥が痛んで、小さな嫉妬が生まれる。


「……雪ちゃんと、何か話したの?」


だけど、もし二人が会ったのなら何を話したのかを知りたくて、真保の様子を窺うように訊いた。


直後に訪れた沈黙が、余計に嫉妬を大きくする。


「もしかして、雪ちゃんの好きな人って……真保、なの……?」


そのせいで、考えるよりも先に震える声でそんな事を言ってしまっていた。


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