ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「さっきは、偉そうに『知ってる』なんて言ったけど……。あたしは、雪緒君から渚と別れた事しか聞いてないよ……」


ポツリポツリと、少しずつ言葉が落とされる。


「だから、ちゃんとした事情とかも知らない」


ちゃんと聞かなきゃいけない気がして、真保の瞳を真っ直ぐ見つめながら耳を傾けていた。


「でも……絶対に、何か理由があるんだって思ってる。だって、渚と雪緒君は……本当にお互いの事が好きでしょ?見てるだけでわかるもん……」


胸が詰まって、喉の奥が熱い。


瞳からは、涙がポロポロと零れた。


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