ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
『他に好きな人が出来たんだ……』


そう言った時の雪ちゃんの表情がまた蘇って、彼のその冷たさに胸の痛みが増した。


あたしを責める記憶を消したくて、唇をキュッと噛み締めながらまたコルクボードに視線を遣る。


その時……。


写真の中で微笑む雪ちゃんを見て、ふと違和感を覚えた。


心がモヤモヤする。


その正体を必死で考えていると、その邪魔をするかのようにまた雪ちゃんの言葉を思い出してしまった。


『他に好きな人が出来たんだ……』


同時に、あの時の彼の態度もハッキリと思い出したんだ……。


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