ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「雪ちゃん、好きだよ……」


言葉にすれば、たったこれだけで表せてしまうけど……。


この想いの全てを表現する事は、どんな言葉を遣っても出来ない。


あたしにとって、雪ちゃんは呼吸をするのと同じくらい必要な人。


だからこんな形で彼を失ってしまったら、“もう生きていけない”とまで言い切れる。


その想いを込めて腕に力を加えると、雪ちゃんがため息をついた。


「バカだね、渚……」


小さく零された声が、潮騒に混じる。


「あのまま素直に別れて、俺を憎んで嫌ってくれたら良かったのに……」


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