ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
雪ちゃんの口から聞けるのは、きっとあたしを拒絶するような言葉だけ。


そう思ったあたしは、彼が躊躇いを見せている間に口を開いた。


「じゃあ、あたしは……あたしのやり方で、雪ちゃんの傍にいるから……」


あたしが何を言ったって、どうせ受け入れて貰えないなら……。


いっそ、恋人じゃなくてもいい。


本当はすごく嫌だけど、雪ちゃんの傍にいられないのはもっと嫌だから。


彼の近くにいられる方法が与えられるのなら、あたしはそれを受け入れる。


だって、“何も無い”よりはずっとずっといいから……。


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