ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
正直、あたしはこの話を聞いても、やっぱりどうしても信じられなかった。


雪ちゃんが病気だなんて思えなかったし、何よりも信じたくなかったから。


だけど……。


海岸で雪ちゃんと話した日にこの事を告げられてからの、この二週間。


それは、彼の中にいる悪魔の存在が現実なんだって事を受け入れるには、充分過ぎる程の時間だった。


痛みの度合いこそ日によって違うとは言え、雪ちゃんは常に頭痛を抱えていて……。


あたしと一緒に過ごしている間だけでも何度も吐き気に襲われ、数え切れない程トイレに駆け込んでいるんだ……。


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