ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「もう無理……」


きっちり埋まった最後の一枚のプリントを見て、雪ちゃんが満足げに目を細めて笑った。


「うん、よく出来ました」


グッタリとベッドに倒れ込んだあたしの頭を、大きな手が優しく撫でてくれる。


極上の笑顔をくれた雪ちゃんを見ていると、ちゃんと頑張って良かったって心底思った。


それでもまだ足りないあたしは、ノロノロと起き上がってベッドに腰掛けた彼に両手を伸ばす。


「雪ちゃん、ご褒美にギュッてして」


「はいはい」


雪ちゃんはクスリと笑った後、あたしをギュッと抱き締めてくれた。


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