ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
あたしが笑うと、雪ちゃんもあたしに笑顔を向けてくれる。


そんな彼を見つめながら、昨日のお兄ちゃんの言葉を思い出した。


そっか……。


あたしにも、ちゃんと“出来る事”があったんだ……。


だったら、あたしはやっぱりどんなに下手くそな笑みであっても、雪ちゃんの傍では笑っていたい。


「何だか、ホッとする」


「そうだね」


そんな事を考えながらポツリと呟いたあたしに、雪ちゃんは優しく頷いてくれた。


そんな彼を見ながら高鳴った胸に一つの決意を立て、ゆっくりと深呼吸をしてから口を開く。


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