ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
混乱するあたしを余所に、雪ちゃんは余裕の笑みを見せる。


「そういえば、渚からシて貰った事ってなかったな〜。ほら、俺って攻める方が好きだからさ。でも、たまにはこういうのもいいよね」


向けられた笑顔は、あまりにも凄絶な威力を持っていて──。


「うっ……!」


たった一瞬で、あたしの心を大きく掻き乱した。


「や、あっ、あのっ……!よっ、よく考えたら……やっぱり無理って言うか……何て言うか……」


しどろもどろ言葉を口にするあたしを、雪ちゃんはクスクスと笑いながら見上げている。


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