ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「俺だっていつも渚にドキドキしてるよ、って事」


甘く低く囁かれた言葉に、心臓がドキドキと騒ぎ出す。


「……っ!」


どこか照れ臭そうに笑う雪ちゃんを見て、その言葉は彼の素直な気持ちなんだってわかったけど──。


「やっぱり、雪ちゃんはずるいよ……」


あたしの方が雪ちゃん以上にドキドキしている事は明白で、やっぱり悔しくなってしまう。


「え、何で?」


だけど、そこには確かに大きな喜びがあって……。


不思議そうにしながらあたしを見つめる雪ちゃんの唇に、そっと自分のそれを重ねた。


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