ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
あたしを見つめる真保の視線があまりにも真っ直ぐで、心の中を見透かされてしまっている気がする。


「渚が朝からずっと、何か話そうとしてた事はわかってるよ」


「真保……」


「ねぇ、渚」


真剣に向き合っているあたし達だけ、教室から切り離された世界にいるみたい。


頭の片隅でそんな事を考えていると、真保が続きを紡いだ。


「何か大きな事を、決意したんでしょ?」


確信を持った口調で訊かれた事に、ほんの一瞬だけ目を見開いたけど……。


あたしは眉を寄せて微笑みながら、コクリと頷いた。


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