ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
いつも、雪ちゃんだけを見ていた。


いつだって、彼の事だけで頭の中がいっぱいだった。


だけど……。


時々、たった二つの歳の差が、あたしと雪ちゃんを冷たく引き離そうとしている気がした。


中学生になっても高校生になっても、雪ちゃんの態度は変わらなかったけど……。


歳を重ねる度に、あたしと彼の距離が少しずつ少しずつ離れていくみたいで、何だかすごく寂しかった。


そして何よりも、あたしはいつだって雪ちゃんしか見ていなかったのに……。


高校生になった彼の隣には、同じ制服を着た大人っぽい女の子がいたんだ。


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