ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
雪ちゃんの瞳に映るその女の子が、すごく羨ましくて。


あたしは彼女と同じ場所に立てない事が、すごく悔しくて。


あたし以外の女の子に笑う雪ちゃんに、胸の奥が締め付けられたみたいに苦しくなった。


息の仕方も思い出せない。


涙の止め方もわからない。


雪ちゃんの前では、その苦しさを隠す事が出来そうに無くて……。


あたしは、そのうち少しずつ彼の事を避けるようになった。


だけど……。


もうずっと雪ちゃんばかりを見て来た心は、彼の事を忘れさせてくれない。


それがまた苦しくて、たくさん泣いた。


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