ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「おかえりなさい」


今日も学校帰りに雪ちゃんの家に寄ったあたしを、おばさんは笑顔で迎え入れてくれた。


「ただいま。雪ちゃんの体調はどう?」


婚姻届を出した翌日から交わすようになった言葉が、何だかまだ少しだけくすぐったい。


「今日は調子がいいみたいよ。意識もハッキリしてるわ」


「良かった……」


「早く部屋に行ってあげて。渚ちゃんの事、ずっと待ってたから」


意味深に微笑むおばさんに、小首を傾げたけど……。


おばさんはどこか楽しげに笑っているだけで、それ以上は何も言わなかった。


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