ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「俺はね、この世に同じ景色はないと思うんだ。例えば、空や風が動きを見せるように、毎日見てる景色だって気付かないくらいの小さな変化があるんだと思う」


海の話から規模が大きくなった事に小首を傾げながらも、雪ちゃんを見つめながら口を開く。


「いつもの海岸も?」


「うん。だって、似たような雲が流れる事はあっても、全く同じ雲ってないでしょ?」


「じゃあ、昨日と同じだと思ってる景色だって、本当はどこか違う所があるって事?」


「うん、そういう事」


雪ちゃんは、よく出来ましたと言わんばかりに笑った。


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