ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
雪ちゃんの前だけでは泣かないって決めたのに、崩れた決意が彼との約束を破ってしまった。
だけど──。
「渚……。お願いだから、約束して……」
それを咎めようとはしない雪ちゃんが、“泣かない約束”にもう意味が無い事をほのめかす。
これ以上、あたしに現実を突き付けないで……。
声にならない気持ちを心に押し込めたまま、ただ首を横に振り続ける。
それなのに……。
雪ちゃんが、あまりも悲しげに笑っているから……。
あたしはとうとう左手の小指を差し出し、彼の左手の小指にゆっくりと絡めた。
だけど──。
「渚……。お願いだから、約束して……」
それを咎めようとはしない雪ちゃんが、“泣かない約束”にもう意味が無い事をほのめかす。
これ以上、あたしに現実を突き付けないで……。
声にならない気持ちを心に押し込めたまま、ただ首を横に振り続ける。
それなのに……。
雪ちゃんが、あまりも悲しげに笑っているから……。
あたしはとうとう左手の小指を差し出し、彼の左手の小指にゆっくりと絡めた。