ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
泣き叫びながら脳裏に浮かぶのは、雪ちゃんの表情。


笑顔も、泣き顔も、困惑顔も、もう見れない。


嬉しそうに笑った顔も、困ったように笑う顔も、大好きだった。


曇りの日も、雨の日も……。


雪ちゃんがいてくれるのなら、あたしの心の中はいつだって晴れ渡っていた。


だけど……。


どんなに泣き叫んでも、いつものようにワガママを聞いてくれる笑顔は無くて……。


愛の言葉をねだるあたしに、雪ちゃんからの返事は無くて……。


あたしの声はもう彼に届く事は無いんだと、思い知らされただけだったんだ──。


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