ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
そんなあたしにプレゼントされたのは、さっきよりも優しい言葉。


「そんなの知ってるよ。だって、俺も渚が好きなんだから」


まるで、あたしの気持ちをずっと知っていたかのように囁いた雪ちゃんに、あたしは目を丸くする。


予想外の事に、頭の中が整理出来なくて……。


それでも雪ちゃんの表情を確かめたくて顔を上げれば、そこにはいつもの優しい瞳があった。


「渚も無事に高校生になれる事だし、もう解禁してもいいかな……」


独り言のように呟いた雪ちゃんに反して、あたしは驚きのあまり、ただキョトンとしたまま彼を見る事しか出来なかった。


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