ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「ねぇ、渚ちゃん。これからも、今までみたいにいつでも遊びに来てね……」


「え……?」


「だって……」


不意の言葉に顔を上げると、おばさんが瞳に涙を溜めながら優しく笑っていた。


「渚ちゃんは雪緒のお嫁さんで、私達の娘なんだから……」


「……っ!」


優し過ぎるその言葉を、確かに嬉しいと感じているのに……。


あたしは頷く事も出来ないまま、ただただ涙を零し続けた。


お兄ちゃんも、両親も、そして雪ちゃんの両親も、あたしの事をこんなにも大切に思ってくれている。


だけど……。


< 454 / 500 >

この作品をシェア

pagetop