ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
それから程なくして、雨が降って来たからと車で迎えに来てくれたお兄ちゃんが、足元だけ不自然に濡れたあたしを見て目を見開いた。


「バカッ!!」


お兄ちゃんはすぐに状況を把握したらしく、あたしが口を開くよりも早く海岸に響き渡る程の声で怒鳴った。


「バカな事するなっ!!もしお前がいなくなったら、俺達家族もおじさん達もまた雪緒がいなくなった時と同じ思いをするんだぞっ!!わかってんのか!?」


今までこんな風に怒鳴られた事なんて無かったから、お兄ちゃんのあまりの剣幕に言葉を失ってしまうくらい驚いた。


だけど……。


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