ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
お義母さんの話を黙って聞いていたあたしは、皆にどれだけ大切にされているかって事を、改めて実感した。


「雪緒の為にも受け取ってね」


解約された雪ちゃん名義の通帳からはコツコツ貯金されていた事が読み取れて、こんな所にまで彼らしさを感じて……。


勝手な事をしたあたしの事を最後まで考えてくれていた雪ちゃんの優しさに、ただただ涙が止まらなかった。


泣き声で、何度も『ごめんね』と呟いて……。


涙混じりのまま、何度も『ありがとう』と零して……。


そしてその後で、それ以上の『好きだよ』を心の中で何度も繰り返した。


< 494 / 500 >

この作品をシェア

pagetop