ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜
「いつかの為に、ここも俺が予約しておくから」


ロマンティックな愛の言葉に、あたしの瞳が潤む。


「どうしよう、雪ちゃん……」


「ん?」


薬指から雪ちゃんに視線を移すと、彼が優しく目を細めながら首を傾げた。


「あたし……嬉し過ぎて、死んじゃうかもしれない……」


「そんな事で死なないよ」


「でも……」


「それに渚が死んじゃったら、俺が困るだろ」


クスクスと笑った雪ちゃんは、もう一度左手の薬指にキスを落とした後、唇にも優しいキスをしてくれた。


「今日は海で泳ぐんだろ?ほら、早く行こう」


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